2007年 08月 03日
[原文] 2007年7月6日のブログのポスト。 The Summer Summing Up 「rocking' on」2007年8月1日発売号に「11月か12月に来日が決定したらしい」と書かれているとの話を聞き、慌ててPeteのblog内で一番最近に日本の名前が出てきたエントリーを訳してみました。ツアー終了まであと3公演を残す7/6に書かれたものです。 単に色々な国の名を挙げて「行けなくて残念だった」と言っている中に日本が入っているというだけで、ここからは特に行くとも行かないとも読み取れません。あとは環境問題についてのPeteらしいコメントです。 さあ皆、連載はこれで終わりだ。私の自伝のセクションを開けば、私がこのブログで連載している自伝の抜粋の最終回を読むことができる。 今週末、13ヶ月間続いたThe Whoのツアーは北欧で穏やかに終了を迎える。明日はデンマークのロスキレ・フェスティバルに出演する予定で、今年の夏にヨーロッパで行われたフェスの大体がそうだったように、雨に降られることになりそうだ。インドでは、人々ははっきりとした理由から雨を「神の恵み」と呼んでいる。ここヨーロッパでは、雨は神が見せる実に独特なユーモアのセンスのひとつだと考え始めている。イギリスでは、エアコンを持っている幸運な人々は1月の間中ずっと暖房を入れっ放しにしている。それが今は、7月だというのに我々には熊の毛皮やゴム長、スノーシューズが必要だ。Al Goreは、さらに多くのロックフェスが雨で中止されようとも本当に今の問題を解決することができるだろうか?(※元米国副大統領Al Goreが地球温暖化に警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画『不都合な真実』は世界中で大きな話題を呼びました)そう願っている。我々の心は純粋で、胸は今もむき出しだ。ビニール製のポンチョの下は汗だくではあるが。 ともあれ、私はこれまでの18ヶ月間にThe Whoとして成し遂げてきたことの全て、つまり新しいCDのリリースと長期ツアーの敢行について誇りに思っている。日本、オーストラリア、ロシア、チェコ、ブラジル、チリ、アルゼンチン、メキシコ、ハワイに行けなかったことは残念だ。しかし少なくとも私は個人的にテキサスのオースティンにあるほとんどのバーとクラブで演奏する機会を得た(※もしくは、“演奏しなければならない”?)。胸に手をあてて、その間に地球温暖化の一因になるようなことは何もやっていないと言えたらいいのにと思うが、勿論そうはいかなかった。私は自分が死んだ後でさえ、体が腐っていく過程に起こる何らかの現象によって地球上の生命に悪影響を与えてしまうんじゃないかという気がしている。私は環境を汚染する運命にあるようだ。私の死体を何か特別な酒に変化させて、僧侶にささやかな喜びをもたらすことはできないだろうか?もう少し実用的なものにするなら、農機具を動かすためのバイオガソリンというのはどうだろう?それなら文字通り自分の畑を耕すことができる。(※「自分の畑を耕す」という言い回しには「我が道を行く」という意味もあるようで、二重の意味を持たせているのかもしれません) さあ皆!私はもう自分の畑を耕した。とても深くだ。おかげでもうくたくたに疲れた。昔よく味わった、そして2005年秋にThe Whoのアルバム制作の作業を始めて以来味わうことを自分に禁じてきた、ツアー後の倦怠感に来週まではどっぷりと浸るつもりだ。その時の気分というのは、目が覚めても何もしなくても良いという開放感と、これからは他人に「かつて有名だった人」と見られるようになるということを知るショックとがごっちゃになっている。私はそれを受け入れなければならないし、「近々グラストンベリーやロスキレで客を沸かせることになる」などと偉そうに言い放ったりしないよう心がけなければならない。 #
by yukie909
| 2007-08-03 01:24
| blog
2007年 05月 31日
いつも当blogをご覧頂きありがとうございます。 管理人は唐突にThe Whoの7月の欧州ツアーを見にいくことになりました。それに伴い、セットリスト等のネタバレ回避の為に7月末頃までPete's blog新規更新分の翻訳を休止させて頂きます。 よろしくお願いいたします。 #
by yukie909
| 2007-05-31 00:17
| non-Pete
2007年 04月 28日
[原文] 2007年4月28日のブログのポスト。 Recording レコーディングの方法論について。翌週に予定されているRachelのレコーディングでは、Peteはサウンドエンジニアとして甲斐甲斐しく手伝いをするつもりのようです。 過去数週間、今までの私のレコーディング方法について、ずっと自分が重んじてきた数人と話し合ってきた。結局話が行き着くのはシンプルなことだ。The Whoが1964年に行われた最初のセッションの為にスタジオに集まり、エンジニアが、この記事においてはGlyn Johnsということにしておくが、ドラムにマイクをセットし、バスドラの上に置けばそれで充分だった。Beatlesの初期のレコーディングでは、Ringoのドラムキットにたった2本のマイクが置かれていただけだと何かで読んだことがある。それら2本のマイクは簡単なミキシングボックスに繋げられ、時には黒くて大きな丸いノブを使ってベースギターやエレキギター、ピアノの音と共に1つのチャンネル内で重ねられる。それらの音は「コンプレッサー」と呼ばれる機械に送られ、「圧縮機」という意味の通りに音をダイナミックに圧縮し(押しつぶし)、大き過ぎる音は静かに、静か過ぎる音は大きくなるよう調整する。このようなサウンドは独特で、我々がよくラジオで耳にするような、受信状態を良くする為にかなり強く圧縮されたものと同じだ。上記の4つの楽器全てが、まるで第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦さえ乗り切れそうな程頑丈な3トラックのテープマシーン内の1トラックにレコーディングされる。 残りの2トラックはヴォーカル、そしてタンバリンやコーラスのような追加の音に使われていた。興味深いのは、曲の肝心な部分はシンプルにレコーディングされ、1つのトラックに押し込まれていたということだ。 なぜこのようなことをくどくど言うかというと、友人達も私も60年代後半から70年代初期の、3トラックだったものが4トラックに増え、すぐに8トラックへと移り変わった時代を懐かしく思っているからだ。私が今でもレコーディングに使用しているのは8トラックだけだ。少なくとも最初は8トラックにして、もし本当に必要なら後からトラックを追加するようにしている。 私がここで伝えたいのは、古き良き日々に使われていた手法が優れているということではなく、エンジニアがサウンドを修正したい時に用いることができる手立ては本当に少ししかなかったということだ。The Whoがレコーディングを行ったIBCスタジオや、BeatlesのAbbey Road、StonesのOlympicのようなスタジオでは、作業を進める為の簡単な方法しかなかった。ある種のマイクはいつもドラム用で、ヴォーカルにはこれ、ピアノにはこれと決まっていた。多くの場合、エンジニアはただマイクの位置を決め、コンソールに座り、音量を上げるだけだった。 重要なのは何か?それは古い時代に使われていた機材の品質、サウンドの改良の為の限定範囲、曲そのものに完全に焦点を当てること、そして勿論レコーディングが行われている部屋の音響だ。過去20年の間に、世界中で素晴らしいレコーディングルームが失われてしまった。音響が良い部屋だと「判明した」部屋も、音響が良くなるよう「役立つ」部屋も、良い音響の為に「設計された」部屋も、現在全てがロフト型のアパートメントに取って代わられている。かつて50年代後期には、教会や教会ホールがレコーディングルームとして使われていた。今ではその全てが姿を消してしまった。もし今誰かが私に教会を売ってくれたとしたら、そこを取り壊してアパートメントにしようと目論む業者を寄せ付けない為に2~300万ポンド払って買い取るだろう。だがいずれにせよ地方自治体は、アパートメントに住ませるなら雑音を撒き散らすミュージシャンよりも税金や罰金を払ってくれる上に見下すことができる人々を好むはずだ。 現在でも厳密に言えば何も失われてはいない。もしStonesが『GIMME SHELTER』をレコーディングしたOlympicスタジオの部屋と同じものを貰えたとしたら、私は最新のコンパクトな、300ドルもする携帯用WAVレコーダーと同じぐらい高品質のバンドサウンドを作ることができる。今ではそのような良い音のマイクが備え付けられたスタジオは少ししかない。そのスタジオで、もしまだ現存していたとしたら、私は2~3のボックスがついた自分のノート型マックをセットアップして数曲をハードドライブに録音するだろう。 私が強調したいのは今も音楽、演奏、そしてその音楽が作られる場所が最も重要だという点だ。エンジニアが機材のスイッチを入れて、フェーダー操作をしたりコントロールノブを回したりする以上のことを行ったとしたら、レコーディング作業に相当な支障が出るだろう。 こうして昔を懐かしんでいるのは、私のパートナーのRachelが来週レコーディングをする予定がある為で、私は彼女の為にThe Whoが活動の中盤で使っていたようなスタジオをぜひ用意したいと考えている。8トラックのアナログテープマシーン、簡素なミキシングデスク、質の良いマイクと基本的なコンプレッサー、そして音響の優れた部屋。私はエンジニアの立場でマイクを調整し、ケーブルを繋ぎ、フェーダーを操り、椅子に腰掛けてレコーディングを眺める。このようなスタジオは魔法の力を持つ場所となり、整頓され、グレーのボックスがいくつかとピアノが置かれているだけになると思う。そうすればこの部屋に入ってくる人に対して「ここはあくまで音楽を演奏する場所であり、奇跡を起こす場所じゃない」と伝えることができるだろう。 #
by yukie909
| 2007-04-28 01:01
| blog
2007年 04月 19日
[原文] 2007年4月19日のブログのポスト。 Sue Bundrick ずっと癌と戦ってきたRabbitの奥さん、Sueが亡くなったことを伝える日記です。後から彼女の写真も追加してアップされました。 Rabbit (John Bundrick) は、今日West Countryで行われる葬儀で妻のSueと最後のお別れをすることになる。SueにはJackieとCathyという2人の娘がいた。1944年に生まれたSueは、60年代から70年代初頭にかけてイギリスで次々とヒットを飛ばしたバンド、Manfred MannのMike Vickersと結婚した。RabbitとSueは1978年に出会い、それぞれ当時の相手との関係が破綻した後に結婚した。彼等はそれ以来ずっと幾多の浮き沈みを共に乗り越えてきた。Sueはとても性格の良い女性で、The Whoの内外の人々は皆彼女を心から愛しており、これから彼女がいなくて寂しく感じるだろう。今日の午後には、私達はRabbit、彼女の娘たち、そして孫たちに深い同情を寄せる。 さようなら、Sue! #
by yukie909
| 2007-04-19 00:06
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2007年 03月 22日
[原文] 2007年3月16日のブログのポスト。 SxSW in Austin - Roger Medicare in Miami SxSW出演のために訪れたオースティンで過ごした時間はかなり充実したものだったようです。Rogerの不調については比較的クールな立場を取っています。 ここオースティンで実に素晴らしい時間を過ごしている。古くからの友人、新しい友人、どこへ行っても音楽、音楽、音楽。この場所に広がる人々の熱気は最高だ。もし音楽が好きでこのフェスを未体験ならぜひ行ってみてほしい。沢山の曲、人々、音楽技術、食事、何もかもがここには見事に揃っている。 早朝から次の夜明けまでびっしりとやることがあった。Rogerのことを心配する暇もほとんどなかったが、彼は深刻な脱水症状を伴ったウイルス感染を患っていることがわかった。正直いって、Rogerについて言えば、彼は自分がまるで瀕死の状態であるかのように「感じる」ことがあまりにも多く、それが実際に起こった時(先日のタンパ公演のように)、素早く対応することができない。明日彼に電話をして体調を聞き、皆に知らせるつもりだ。 理解を示してくれている人も、文句を言っている人も、全員に感謝している。私達のライブを見にいく為に頑張ってくれていることを聞くのは嬉しい。そしてライブができない時には私たちにとってもそのことがつらく感じられる。公演を見損なってしまったファン全員の為に何か特別なことを計画したいと思っている。 #
by yukie909
| 2007-03-22 10:06
| blog
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アバウト
Things He Said Todayについて
ピートの考えが伝わってくる文章を翻訳しています。現在のところは過去の日記を訳した文章のアーカイブが中心となっています。
翻訳のプロでもなんでもない、そこらへんにいるただのザ・フーファンが英辞郎とGoogle等を頼りにちくちくと訳しているだけなので、「ここに載っている訳文=ピートの言いたいこと」と思い込むのは大変危険です。一つの参考としてどうぞ。以下備考など。 ★最初に必ず原文へのリンクを明記しています。(ただし、現在はそのほとんどがアクセス不能となっています) ★青い文字の部分が訳文です。文中に黒い文字で(※○○)とあるのは、原文にない説明をこちらで付け加えたものです。 ★意味がよくわからなかった部分はとにかく無理やり訳した上で「(?)」をつけています。 ★あとから読み直して変えたくなった部分はばんばん修正します。 ★ずっと人名やバンド名を英語で表記してきましたが途中からカタカナ表記に変えました。過去の分まで遡って直すのはもう諦めたので統一されていないのは大目に見て下さい。 (姉妹サイト) WHO's Generation カテゴリ
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