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2006年 06月 09日
9 June 2006 / Hedgestock at Knebworth
[原文] 2006年6月9日の公式サイトの日記。
Hedgestock at Knebworth
全体に軽妙な雰囲気がただよう、楽しい日記。6/7のThe Whoのネブワース公演を題材にした、同日付のDaily Telegraph紙に掲載された4コマ漫画をベースにしています。なお同チャリティ公演は投資団体のイベントの一環として行われたもので、チケット代は10万円以上にもなりました。
普段はdiaryに掲載されている写真をこちらに転載することは避けていますが、今回は写真と一緒に見なければ意味がわからなくなるのであえてそうさせてもらいました。


The Whoは水曜の夜(※6/7)にネブワースでライブを行った。Teenage Cancerとつながりがあると思い、Rogerがサポートを承諾したイベントだ。後からわかったことだが、彼等はロンドンのガイズ病院がおよそ200万ポンドもする新しいCATスキャナーを導入する為の寄付を集めているようだった。ドルに換算すると3400万ドルだ。好きなように笑い飛ばしてくれ……。(※癌に苦しむ子供達の為のチャリティーだと思って出演を承諾したら、そのお金が金持ちの為の医療機器購入に使われることがわかり当てが外れた、勘違いした俺達を笑ってくれ、といった感じでしょうか)

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Alex:なあClive、ウッドストックを元にしたヘッジファンド・マネージャーの為のロックフェスティバルだってさ。どう思う?
Clive:異様だよ、Alex。つまり、ウッドストックは資本主義的な物質至上の考え方を拒否して、社会の価値をひっくり返そうとした世代のものだっただろう。
Clive:でもこの観客を見てみろよ…社会の仕組みに不満を抱いてる奴なんて誰一人いやしない。
Roger:おかしくないか、Pete。こいつら全員俺たちより金持ちだぞ。
Pete:ああ、どうなってるんだろうRoger?普通なら俺たちの方が得意顔で、取り澄ましてて、やりたい放題の大金持ちなはずなのに…


(以降の文章では、この漫画でのPeteの台詞に出てくるsmug、preening、self-indulgent、millionaireといった単語が意図的に何度も繰り返されます)

9 June 2006 / Hedgestock at Knebworth_a0062503_1154887.jpg誰かがネブワースまでは長旅になるだろうと言ったので、「得意顔で、やりたい放題の」私としては、ヘリコプターで現地に向かうことに決めた。これがドイツ車のリムジンでヘリポートに向かう時の「取り澄ました」顔の私の写真だ。前の座席に座るPAのNicとADCのMarkが私のせいで咳き込んだりくしゃみをしたりしており、私はこの先365日にわたるツアーの間、風邪や喉の痛みなしで乗り切ることができるのだろうかと不安に思いはじめるほどだった。かわいそうなPete Townshend。私はこの「得意顔のツアー」に医者を同行させる必要があるだろう。

9 June 2006 / Hedgestock at Knebworth_a0062503_1162644.jpgヘリポートに到着した。そして用意された豪華な設備を目にして、ようやく少し気分がよくなった。何しろ「大金持ち」なのだ、私は。こちらはゴージャスなヘリポートのエグゼクティブ・ラウンジでSneezyとWheezy
(※くしゃみ男とぜんそく女といった感じ?)がヘリを待っている写真だ。

9 June 2006 / Hedgestock at Knebworth_a0062503_1172770.jpg私は「気取った大金持ち」用のプライベート・ウェイティング・ルームをありがたく使わせてもらった。

9 June 2006 / Hedgestock at Knebworth_a0062503_1174453.jpgそしてこれが我々の馬車、AlFayad 'o' loonycopter号だ。我々をヘリポートからネブワースまでドア・トゥ・ドアでたったの20分という時間で運んでくれた。うーん、実際は40分ぐらいだが、チャリティという名の元に無駄遣いと大気を汚染するチャンスを逃さないようにしよう。ハクション!ブレス・ユー。
(※誰かがくしゃみをした時、近くにいる人はそう声をかけます)

9 June 2006 / Hedgestock at Knebworth_a0062503_1175970.jpg実はヘリコプターで移動した理由のひとつは、よく知っている地方の空を飛ぶのはたぐいまれな体験で、実際のところいつも「得意顔で、やりたい放題の金持ち」のような気分にささやかにさせてくれる。はじめて1年以上続くツアーに出て、また古いヒット曲を演奏する為にステージに向かうというのは、なかなか悪くない気分だった。NicolaとMark(さっきのSneezyとWheezyだ)がずっと我々に同行してくれる。もし私のチャリティ・ワークに参加することで彼等まで笑いものになって、辞めてしまうようなことがなければだが。正直言って、MarkやNicのような人材をわがチームに入れる為ならヘリコプターを何台買ったっていい。彼等は私を安心させてくれ、守ってくれ、全ての面倒を見てくれるので、私は不安な気持ちをほとんど持たずにこれからのことを考えていられる……。ライブ会場に到着した私がどれほどハッピーな顔をしているか、この写真を見てほしい。

by yukie909 | 2006-06-09 18:57 | diary


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